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- ライター名:下田寛之
- 会社名:株式会社船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
差別化要素【サービス】
掲載日:2008年6月30日いつもご愛読有難うございます。船井総合研究所の下田寛之です。
前回、差別化要素を大まかに説明いたしました。今回から、競合調査における差別化要素の具体例を挙げながら説明して参りたいと思います。
保育サービス事業において差別化要素となる点は前回も説明いたしましたとおり、以下の6点でございます。
1.サービス
2.施設
3.立地
4.価格
5.接客
6.集客方法
今回は、差別化要素のなかでもサービスに着目して説明して参りたいと思います。サービスには、基本サービスと付加サービスがあるのは、ご存知だと思います。そのうち大きく、差別化できると考えられるのは、付加サービスです。
競合園がどのような付加サービスをつけているかを確認して、自園のサービスを見直しましょう。
今回は、あり得るサービスを列挙し、説明いたしました。競合園にあるかどうか確認してみて下さい。
付加サービスには、延長保育、お泊り保育、休日保育、イベント保育、障害児保育、病児保育、一時保育、食事、お迎え等があります。
1. 延長保育
自園の通常の終園時間より、長く預かる保育サービス。通常18時までという保育園が多いので、19時や20時まで延長サービスがあると共働きの世帯にとっては、大変便利です。
2. お泊まり保育
24時間子供を預けられる保育サービス。ニーズはあると考えられますが、オペレーションや人件費がかかることから実施している保育園は、あまりないと考えられます。
3. 休日保育
通常休日は、会社も休みなので、保育園はお休みのところが多いですが、土日が休みではない共働き世帯にとっては大変便利なものとなります。
4. イベント保育
学校の体育祭や大きなイベントには出たくても、小さい子供がいて出られないという方のために、その場に簡易的な保育園を作ってしまう保育サービス。対象は、企業や学校と考えられます。
5. 障害児保育・病後児保育
障害児や病後児のケアは難しいものがあります。特に病児が持ち込んだウィルスは他の子供に感染してしまう可能性があるのでリスクが生じます。近くに小児科病院がある園ではできるかもしれませんが、中々行うのは難しいと考えられます。
6.一時保育
スポットで預けられる保育サービスです。毎日は、必要としないが、時々、夫婦で出かけたいという世帯に大きくニーズがあるようです。
7.食事
食事は、実は、自園で作って出しているところはあまりありません。ほとんどが、出前です。栄養士などを雇って、食事を出しているところは魅力的です。
8.送り迎え
送り迎えサービスは、自園から離れていても子供を通わせられます。付加サービスが多いところは、遠いところからでも預けたいと思う世帯が多いようで、送り迎えサービスを行っている傾向にあります。
ただ、多くの付加サービスをつければ良いという問題ではありませんので、競合調査や地域のニーズを把握した上で、優先順位を付け、必ず、力相応で経営を行っていきましょう。
次回は、施設について説明して参りたいと思います。
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