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- ライター名:下田寛之
- 会社名:株式会社船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
差別化要素【施設】
掲載日:2008年7月14日いつもご愛読有難うございます。船井総合研究所の下田寛之です。
前回は、差別化要素のなかでもサービスに着目して説明して参りましたが、今回は、施設についてお話したいと思います。
施設もサービスと同様に最低限なくてはならないモノと付加的なモノに分かれると思います。まずは、施設作りにおいて最低限必要なモノからお話したいと思います。
保育事業を運営していく上で重要なことは以前もお話しましたとおり、安心と安全です。安心と安全を保護者様に抱いていただくためには、最低限、下記が必要と考えられます。
1. 施錠を徹底的に行う(できれば、手動でなく、自動で閉まる方が良い。)
2. 入口に防犯カメラを設置する(外部からの不審者を事前に見極める。)
3. バリアフリーを徹底的に行う。
4. 入口や死角には、安全柵を設け、お子様が外に出たり、死角に入らないようにする。(入口の安全柵は、防犯対策にもなる。)
5. 病児保育を行う場合、病児専用の保育室が必要である。
6. トイレは、保育士とお子様が二人とも入れるような作りにし、扉に鍵をつけない。(扉がない保育園もある)
7. 窓は、自然光が入り、換気が行える場所に設置する。(身体が外に出せるほど開く窓は不可)
8. お子様一人一人の荷物が入れられるロッカーを設置。(荷物が床に散乱しないようにする)
以上が、施設における基本的事項です。ここから付加的な施設作りを簡単にお話したいと思います。施設作りは、コンセプトから落とし込まれた作りを意識しなければなりません。極端かもしれませんが、「徹底的に勉強させる保育施設」と「徹底的自然に触れ合わせる保育施設」では目的が違うので、施設の作り方も当然変わってくることになります。
例えば、「徹底的に勉強させる保育施設」では、
1. 部屋をプレイルームと勉強部屋を分けるとする。
などが挙げられます。一方で、「徹底的自然に触れ合わせる保育施設」では、
1.庭を作り、そこに畑をつくる。
2. 自然の木を机や床などに徹底的に使用する。
などが挙げられます。
以上から分かるとおり、まず、自社が営む保育事業をどうしていきたいか(事業コンセプト)を明確にし、その上で、各差別化のコンセプトを明確にした上で、現場に落とし込んでいくことが重要となります。
次回は、立地についてお話して参りたいと思います。
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