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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
M社破綻から考える保育経営
掲載日:2008年11月21日みなさん、こんにちは。船井総研の大嶽です。
さて、今回は緊急で、M社の経営破綻について考えたいと思います。
ご存知の通り経営破綻とは債務超過となり、経営が回らなくなる状態を言います。
「倒産」というものです。
今回のM社の経営破綻の要因は、様々な理由が挙げられています。
本業の破綻、保育事業の破綻、その他・・・・
しかし、どちらにしても保育事業が思わしくなかった事はM社幹部のコメントでも出ていました。
認可外だけでなく、認証や認可も運営していましたので、一見財務に大きな問題が無い様に思えますが、
5年間で30施設程の施設展開を考えると、資金繰りが悪化する事は当然考えられる事です。
この事件によって、多くの保護者、そして近隣施設が迷惑を蒙ることになりました。
保育事業は今でも社会背景により成長著しい業界です。
その市場性をチャンスと捉え、急拡大すると当然その分失うものもあります。
決して他業界のような大きな売上を創れる業界ではありません。
最大手企業でも100億にも到底満たない業界なのです。
保育事業単体での上場企業も存在しません。
保育事業の最大の経営戦略は「規模を追求しすぎないこと」です。
規模に走るとどこかで綻びが出てきます。
保育業界は確かに成長期です。この成長期に規模を追求する事はある程度は必要です。
しかし、スピードを緩める瞬間、ブレーキをかける瞬間など、小まめに考えながら経営を行なってください。
皆様の会社が益々ご発展、ご繁栄する事を心よりお祈りしています。
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