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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
料金設定を行う ~大嶽流価格戦略(2)~
掲載日:2010年9月10日みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。
さて、今回は前回に引き続き、価格戦略についてお伝えします。
前回お伝えしたポイントは、
1.価格優位性
2.予算帯
3.収益性
の3点です。
価格は安い方が良いに決まっています。
人は価格分の価値で消費をしますが、それでも安いに越した事はありません。
認可園とはそもそも競合になりませんし、競合にしてはいけません。
ですので、認可外保育園と比較をしなければなりません。
その場合に、自分たちの価値が他と比べて優位にあることを前提に価格を
同列に並べることで確実に価格優位性は保たれます。
そして、次に考えなければならないのは予算帯。
人は、1万円、2万円、3万円、5万円、10万円という予算で消費を考えます。
これは人の指の数や数学・心理学の分野からでも当てはまるそうです。
そしてそれぞれに分岐点というものがあり、それが、4・8という数字です。
例えば、競合の認可外保育園の年齢別・時間別価格帯を整理し、そのボリューム
ゾーンが42,000円だとします。これは分岐点の4万円を超えて、5万円の予算帯
になります。しかし、ここで39,000円という設定が出来れば、これは4万円を下回り、
3万円の予算帯となるのです。
これはかなりの効果を発揮します。
さらに、この2つを考慮して、シミュレーションに当てはめた際に、採算が担保でき
るかを見るのです。
よく、原価計算だけで保育料を設定したり、競合だけを見て価格を決めている例を
見ますが、あまりにナンセンスです。
これら3つ以外にも、
・最下限価格の設定
・最上限価格の設定
・時間単価の設定
・年齢別の幅の持たせ方
など、価格におけるポイントはあるのですが、まずはこの3つを理解する事が重要です。
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