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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
幼保一体化の先送りをどう捉えるか?
掲載日:2011年1月28日みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。
さて、今回は先日発表になった政府の幼保一体化の先送りから今後の方向性を
考えていきたいと思います。
概要は以下のようです。
・子ども・子育て新システムは予定通り2013年からスタートの予定
・厚生労働省と文部科学省の二重行政は変わらない
・財源の面では一本化する可能性が高い。ただ財源が増える可能性は極めて低い。
・幼稚園も保育園もこども園も業態としては無くならない。
・多くの「こども園」が認可保育園で構成される形となり、一部の幼稚園が移行する
・認可保育園の一部は0~2歳に特化した乳児施設へと生まれ変わる=これが今後「保育園」と呼ばれる。
・「こども園」を促進するために、補助金は幼稚園や保育園よりも増額される
・「こども園」は公定価格。ただし上乗せ等はあり。幼稚園は自由価格のままの可能性が高い。
・直接契約については未だ不透明
・認可外保育所の指定化・補助金投入は堅い。指定保育園も増える予想。
・認可外保育所も認可基準を満たせば「こども園」になれる=認証保育所や横浜保育室などが対象か?
・安心こども基金は今年度200億円を認可外保育園の補助金に充てる可能性が高い
まだ不確定要素が多いですし、そもそも政権の問題もありますから不透明ではありますが、
主な方向性としては上記の内容であると考えられます。
よって、認可保育園としては、
・多くがこども園になるため、教育的要素が求められる
・幼稚園が競合になることには変わりない
・民間企業のこども園件数も増えるため、競合となる
・直接契約にはならない雰囲気だが、まだ分からない
・どこまで財源が取れるのか?現行よりも減ることも視野に入れる
ということを考えておかなければなりません。
これは今から2年後の話ですが、準備期間としてはまさにこれからですね。
あまり、国策に左右されない方が良いというのが私の意見ですが、視野には
入れておきましょう。
それらも踏まえて、今後も経営や運営のあり方を一緒に考えていければと
思います。
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