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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
2012年に保育事業参入を検討される方へ(1)
掲載日:2012年1月16日みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。
さて、2012年も志を持って保育事業を始めたいという経営者を
応援していきたいと思います。
2012年は保育業界にとって非常に重要な年になります。
それは、業界の将来が定まることが理由です。
幼保一体化の流れの中で、民間への支援も多くなることが現在
のところ濃厚なのです。
小規模保育サービス、病児・病後児サービス、事業所内保育所、
学童保育などなど、選択肢は広がることでしょう。
しかし、私はこれらに依存しないことが大切だと思っています。
補助金事業というのはこれからの時代を考えると、非常に不安定
なのです。
日本は間違いなく経済的に縮小します。税収も減ることでしょう。
国債発行額はさらに増えることは言うまでもありません。
社会保障の観点から見ても子どもに掛かる支援の優先順位は低い
のです。
当然です。それ以上に緊急性が高いことがたくさんあるからです。
そうすると、補助金事業に依存していてはなりません。
もちろん、そのような事業をやるべきではないという意味ではあり
ません。「依存」することが良くないのです。
それに慣れてしまうと補助金カット等によって経営を縮小せざるを
得なくなり、元々の状態に慣れてしまうと、その後の環境変化で
とても苦しい思いをするのは目に見えているのです。
よって、今年から保育事業に志を持って参入しようとしている方は、
補助金事業と非補助金事業の双方で経営バランスを保てるモデルを
構築すべきなのです。
具体的なポイントをお伝えすると、これからは教育と保育が融合して
いきます。
学習塾が学童保育をやるように、幼稚園が保育園化するように、既に
その兆候は出てきています。
つまり、少子化という市場縮小傾向の中で、マーケットサイズ付加(
=同一ターゲットにおけるサービス付加)は経営の原理原則だから
です。
そうすると、これまで分離していた教育市場と保育市場が合わさり、
新たな巨大市場が出来上がります。
しかし、競合も多くなりますので、差別化が必要です。
学習塾、幼稚園、保育園、学童保育、幼児教室などが全て競合になるのです。
これはチャンスです。
一番化出来れば市場が独占できるからです。
2012年の保育市場参入のキーワードは、
「融合型一番化」
です。
その事例について次回はお伝えしたいと思います。
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