-
- ライター名:荒井 香織
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
差別化の8要素 ~立地~
掲載日:2012年2月25日こんにちは、
船井総研の伊藤です。
今回は前回に引き続き、差別化の8要素の「立地」についてお伝えします。
立地は、保育事業に参入するにあたり最も重要な要素となります。
では参入する前に行なわなくてはならない立地選定のポイントは何でしょうか?
まずは、施設を建てる場所(分析地)を決定します。
このときに考えなければならないことは、設立後、園児を集めるための要素が整っているか、ということです。まずは仮説として、「この地域に子どもは多いか少ないか」といった簡単な仮説で良いので、自身の中で仮説を持ってください。
次に検討すべきことは、下記の4つに分類されます。
1.市場性:建設予定エリアに、対象となる人口はどれだけいるか
2.成長性:建設予定エリアの対象人口は、増えているか減っているか
3.競合環境:同じエリア内に、対象人口を取り合う競合の数はどれだけ存在しているか
4.所得性:コアターゲットとなる対象はどれだけ存在しているか
上記4項目を調べていく際にまず、「商圏」を設定しなければなりません。
自然に保護者やお子さんがやってくるということではなく、来園を目的とした方が来園可能な時間、距離的・物理的範囲がその園の商圏ということになります。
商圏を形成する重要な要素は、車や自転車などの主要交通手段による時間距離と、川や山、公園、鉄道、大きな幹線道路などの心理的抵抗要因に分けられます。これらによって、大枠が形成されるのです。
商圏には一次商圏と二次商圏があり、一般的に保育園の一次商圏は自動車10分(大都市圏は自転車10分)を想定しています。
これは往復でも20分以内の範囲を意味します。働く親にとって、朝の通園はとても貴重であり、負荷をかけたくない行動です。当然ながらそれよりも遠くから来る事も十分ありますが、最低限のラインとして考えています。
時間距離と真理的抵抗要因などを考慮して、商圏を設定します。その上で、上記の4項目を調べていくのです。
具体的に何をどのように調べるかは、また次回お伝えしていきます。
次回もお楽しみに!
- カテゴリ: