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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
自動車商圏と自転車商圏の違い(2)
掲載日:2012年10月24日みなさんこんにちは。船井総研の大嶽です。
さて、前回は自動車商圏と自転車商圏の違いについて触れました。
・車の保有台数<世帯数
・車の保有台数>世帯数
によって、商圏の考え方が変わるのです。
これをさらに細分化すると、
・車の保有台数/世帯数>1.0=自動車商圏
・1.0>車の保有台数/世帯数>0.7=複合商圏
・車の保有台数/世帯数<0.7=自転車商圏
となります。
例えば自動車商圏にもかかわらず、駐車場が無い、駐車場が入りにくいというのは
立地上不利になるわけです。
よって、駅前立地よりも郊外新興立地の方が良いのです。
また、自動車は肉体的負担が少ないため、ケースによっては保育園の商圏でも15分
以上に広げられるのです。
一方で自転車商圏にもかかわらず大きな駐車場を借りるのもナンセンスです。
そして、自転車商圏は自動車商圏と異なり「自転車をこぐ」という肉体的負担が発生
するため、商圏は狭くなります。保育園の商圏ならば10分が限界でしょう。
難しいのは複合商圏です。
複合商圏の定義は「自転車でも来る人もいれば自動車で来る人もいる」ということです。
この場合、自動車商圏を優先します。
しかし、この際の商圏範囲はせいぜい10分程度です。
また、私が推奨している「保育型プリスクールモデル」で言えば、それぞれで商圏が
異なります。例えば自動車商圏とした場合、
・保育園需要(自動車10分以内)
・幼稚園(プリスクール)需要(自動車15分以内)
・学童保育需要(送迎付きで10分以内)
・英会話スクール需要(自動車10分以内)
となります。プリスクール需要のみ商圏範囲が広いのです。
もし待機児童が多いエリアならば保育園需要も自動車15分になることがありますが、
やはりその範囲から来るというのは少々無理があります。
このように、商圏や立地というのは事業モデルやエリア特性によって大きく変化する
のです。
是非覚えておいてください。
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