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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
保育サービス企業の歩む道(6)
掲載日:2012年11月10日みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。
これまで5回にわたってここから3年間の
保育サービス企業が歩む道についてお伝えしてきました。
最後のこのシリーズでお伝えしたいことは、
「小商圏一番化を目指す」
ということです。
事業展開、こと施設型事業においては、
・チェーンストア化
・地域一番化
の大きな2つの考え方があります。
チェーンストア化、チェーンストア理論とは、大衆民に対して
広く物的供給、サービス供給をする手法です。
そのためには均一化、平準化し、さらに効率化することでローコストを実現するのです。
その昔ダイエーなどの総合スーパー(GMS)が採用した戦略です。
フランチャイズもその考えに近いものでしょう。
一方で、地域一番化、地域一番店理論とは、
地域を限定し、小商圏で圧倒的シェアを確保する手法です。
よって、地域密着、一番商品づくり、品質・こだわり重視の戦略になるのです。
果たして保育業界はどちらが適しているでしょうか?
それは間違いなく「地域一番化」です。
例えば私が親しいある関東の保育会社があります。
ここは年商で言えば3億円程度の会社ですが、財務的には非常に優秀な企業です。
ここはある地域に特化し、総合的な保育サービス事業を展開しています。
直営保育園、事業所内保育所受託、公立施設の指定管理施設、在宅保育
人材派遣事業などを行っておりますが、それぞれで地域ナンバーワンを誇っています。
当然小商圏で行っているので人材の有効的な活用が出来るため、
これからやってくる人材競争時代にも優位性を担保で来ます。
水平展開よりも垂直展開、チェーン化よりも地域一番シェア。
これからはこのような考え方が重要となり、保育業界の性質にも適合します。
商圏を限定し、保育サービスに特化してそのサービスアイテム数を増やす。
そして品揃えで一番化してシェアを確保する。
その品揃えには新システムの認可事業も含まれる。
これがこれから保育サービス企業が歩む道なのです。
私のお付き合いする全国にある保育サービス会社にはこれを実践して
いただいております。
これから読者の皆様も是非この考え方を目指して頂きたいと思います。
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