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異業種の成功事例・トレンドから学ぶ保育経営

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

コンビニから学ぶ

掲載日:2013年10月30日

みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。


皆さんも普段使うコンビニ。

このコンビニが今転換期を迎えています。


コンビニの市場規模は10兆円弱の巨大市場です。


毎年4,000~5,000件のコンビニが新規で出店しています。


平均の日販は50~60万円

その内仕入れが70%なので、粗利は約30%。

そのうち約半分が本部へのロイヤリティなので、
月間の粗利は200万円程度になります。


しかし、店舗が増えすぎているため、
1店舗あたりの粗利は減る一方です。


そこで、今コンビニが強化しているのが、「宅配」です。


来店ではなく、自らお客様のいるところに出向くということです。


また、面白いのが、コンビニの商圏は半径500mが一般的なのですが、
今後は200m程度に縮小していくというのです。


そうでないと新規出店は止まりませんから、シェアが取れません。


また、コンビニは商圏を簡単に広げられる商売ではありません。

まさにコンビニエンス、「利便性」が最大の強みのため、
アクセスの良い場所、負担の少ない場所を消費者が選ぶからです。

皆さんもそうでしょう。


船井総研の売上の方程式でいえば、


売上高=マーケットサイズ×商圏人口×シェア


ですから、商圏人口を拡大できない業態であり、さらに競争が激化し、
足元商圏によるシェアの拡大、そしてマーケットサイズの付加をしなければ
生き残れないということです。


そこで宅配というのは、
まさに商圏を縮小してもシェアを徹底して取りに行く
典型的な戦略の一つということなのです。


この戦略は東京の大森にある繁盛百貨店、
「ダイシン百貨店」の戦略と同様です。


小商圏で100%シェアを目指す!ということですね。


私は兼ねてから保育サービスも小商圏でシェアを取りにいく事業であると
言い続けてきました。


やはり保育事業にも商圏の限界があるからです。
また、労働集約型の産業のため、
商圏を広げると人材の課題が膨らむからです。


地域に根付き、商圏を広げず、まずは足元商圏でシェアを取りにいく。
そのためには、マーケットサイズを付加しなければ業績は上がりません。


特に民間企業の保育サービス会社はそうです。


だから直営の保育園の事業だけでなく、
BtoB事業(法人事業)を始める必要があるのです。


イベント保育、商業施設内保育ルームの開設、
病院内保育所の開設、在宅病児保育、
開業支援、人材サービスなどのマーケットを付加して、


「地域密着型総合保育サービス会社」


へと変貌しなければなりません。

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