-
- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
2014年の経営(民間企業版)
掲載日:2013年12月29日みなさん、こんにちは。
船井総合研究所の大嶽です。
さて今回は今年最後のコラムとなりました。
ということで、民間保育サービス会社の来年度以降の経営の方向性を
お伝えしたいと思います。
今年1年間は子ども子育て会議が内閣府でスタートし、
アベノミクスの待機児童解消加速化プランによって、
都心部では新規の認可保育所開設公募、
小規模保育事業の公募が加速化しています。
また、消費税増税が決まったことにより、財源もしっかりと確保できました。
もうすぐ安心こども基金の継続が決まるところだと思いますが、
来年度はさらに新制度カラーが色濃く出てくることは言うまでもありません。
(※実際には予算案で確定しました。)
そのような中、民間保育サービス会社が2014年にどんな準備をしなければ
ならないか、それは以下の2つです。
(1)小規模保育所運営の可能性把握
(2)脱直営・非施設事業へのチャレンジ
特に認可外保育所運営者やBS派遣等を行われている企業様は、
今後益々経営が厳しくなります。
理由は、新制度がスタートしてから3~5年で待機児童は激減する可能性があり、
そもそも認可保育所の受け皿としての民間サービスは役割が無くなるからです。
これは予想ですが、認可外保育所として生き残るのは、
・都心部の一部の認可外保育所
・繁華街の一部の認可外保育所
・病院内・企業内保育所
・地域一番の教育を持つ認可外保育所
この4つです。
それ以外は淘汰されることは明白です。
認可外保育所の平均園児数は約30人。
平均保育料は40000~50000円。
つまり年商1500~2000万円、利益率は10%~15%。
当然普通に考えて、園児がこれから集まらなくなるわけですから、経営が立ち行かなくなります。
そんな環境で何を考えるか?
地方のシャッター街の商店街の八百屋が生き残れるのか?
街の電気屋さんが小さい売場で冷蔵庫を売れるのか?
これを考えた時に最大のキーワードは、
「抜本的改革」
「脱・業界常識発想」
なのです。
プチリニューアルや、ちょっと変えました!ではダメなのです。
業界大手は人材に悩まされながらも認可保育所を増やし続けます。
同じことは出来ません。
でもだからと言って今の園を閉園させるのか
それも最終手段です。
出来るならしたくありません。
だからこそ何をやるべきか?
その最大のヒントこそ、
「法人サービス付加&強化」
なのです。
2014年から年商10億以下の民間保育事業者の生きる道はこれしかありません。
認可外保育所→直営園法人提携&法人サービス付加&小規模保育所開発
ベビーシッター→法人ターゲット強化
人材派遣・紹介→営業強化、育成事業強化
開設コンサル→人材サービス付加
院内・企業内保育所受託→営業強化、商圏拡大
総合保育サービス会社→一番商品化、営業強化
基本全てが法人マーケットを攻略することに変わりません。
特に現在母数として多いのが認可外保育所運営企業。
そして、一番リスクが高いのも認可外保育所運営企業。
しかし、未来は明るいのです。
何故ならば、労働人口減少、経済縮小時代の経営のキーワードは、
「差別化」、「独自化」、「一番化」
ですから、法人、企業は様々なサービスに乗り出します。
それは顧客サービスも人材採用も同様です。
考えてみてください。
何故マンション内保育所が増えているのか?
何故店舗内託児ルームが増えているのか?
何故病院内保育所が増えているのか?
何故歯科で託児ルームが増えているのか?
何故美容室で託児ルームが増えているのか?
そのトレンドこそ、これから10年の先駆けなのです。
来年早々にセミナーを開催します。
http://www.funaisoken.co.jp/seminar/314135.html
早速お申込1週間で18名の方にご予約いただいています。
さて、長くなりましたが、今年も大変お世話になりました。
来年も皆様にとって良い年になりますよう当サイトの運営者
を代表して挨拶させて頂きます。
良いお年をお迎えください。
そして、来年も当サイトをどうぞよろしくお願いいたします。
- カテゴリ: