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保育事業を立ち上げたい

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

事業所内保育で参入する(2)

掲載日:2014年12月 7日

みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。


前回から事業所内保育で保育事業に参入するノウハウ
についてご紹介してまいります。


事業所内保育が地域型保育事業として新制度に組み込まれ、
今後益々事業所内保育所は増加すると思われます。


そこで、収益事業や新規事業として保育事業を捉えるのではなく、
あくまで福利厚生や人事戦略として展開するということです。


昨今、人が確保できないがために閉店する飲食店、居酒屋、小売店
が増えています。

これは他業界の問題ではなく、2020年まで加速する産業全体の課題と
言われています。

現在の就業力人口は推定6100万人と言われ、今後毎年30万人ずつ減少
し続けるなど、人材ニーズは極めて高く、今後も受給ギャップは深まる
ばかりです。


そこで人材戦略上、注目したいのが、「女性の社会進出支援」です。

特に2015年4月から内閣府が進める新たな制度、「子ども子育て支援制度」
を活用した"働く従業員のお子さまを預かる"事業所内保育が注目されています。

2013年3月現在で全国4,349施設、ここ5年間で平均して毎年3~5%ずつ増えています。

さらに2015年4月から、この事業所内保育への支援が大きく変わります。

これまで運営助成金が500万円程度だったことに対して、2500~3000万円程度まで
大きくアップします。

これにより、今後は企業の規模や業種問わず、事業所内保育が急増することは間違い
ありません。


事業所内保育所を導入している約7割の企業は

1.入社希望者が増えた
2.出産を理由とした退職が減った
3.人事コストが削減された
という人材の採用や定着率アップに効果があったと公表しています。


一つ事例を出します。

ある10万人都市の介護施設が介護福祉士と看護師の採用難が続き、
働きやすい職場実現のために事業所保育所を開設しました。

そして、ハローワークの求人広告に「事業所内保育所あり」とたった一言掲載
しただけで介護福祉士の求人応募が27%上がったのです。


また、自動車通勤の職員が多い中、近隣に住む自転車で通勤を希望する応募者
が急増し、足元商圏内における人材の掘り起こしが強化されました。


さらに、介護福祉士以上に看護師確保は難しく、この法人は人材紹介会社に
毎年最低でも300万円程度支払っていました。


しかし、事業所内保育所開設後は、子育て中の就業意欲の高い看護師が確保でき、
人材紹介会社を一切利用しなくても済むようになったのです。


このように、事業所内保育所の開設はそれだけで一つの事業と捉えることも出来ますが、
御社の採用に大きく貢献します。


特に、

・女性比率が3割を超える
・これから女性社員を増やしたい
・女性の採用が厳しくなっている

という会社様は是非一度検討してみてください。
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