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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
保育事業のM&A最前線(2)
掲載日:2015年3月30日みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。
さて、前回からはシリーズで保育業界のM&Aについてご紹介
しております。
昨今、保育業界ではM&Aのニーズが高まってきています。
一般的にM&Aが多い業界とは、
・市場が縮小している業界
・市場が拡大している業界
のいずれにもニーズが存在します。
例えば市場が縮小している業界として、学習塾が挙げられますが、
学習塾もM&Aが盛んです。
特に大手企業や上場企業ほど息は荒いです。
理由は、事業の成長を求められているにもかかわらず、新規開校は
リスクがあるため、既存企業を買収したほうがスピードも速く、リスクも
低くて済むわけです。
一方で売却案件としても、勝ち負けが明確な業界ですから、厳しいところは
いっそのこと売却したほうが、生き残りもしやすい、または売却益を別事業に
投資するということができるわけです。
では保育業界はどうでしょうか?
保育業界は間違いなく市場が拡大している業界です。
要するに、
「事業が厳しく、生き残りができない」
と考えている法人は「認可外保育所」に限定されるのです。
しかし、認可外保育所は収益性が極めて厳しい。
一方で、認可、認証、認定、新制度認可(小規模保育など)を運営している企業は
ほぼ安泰なわけです。
「まだまだ成長できる!」とどの企業も考えています。
金融機関も非常に優遇してくれます。
また、売却することで自治体との協議等の煩わしい手続きも億劫でしょう。
子供や保護者のことを考えても安易な売却は抵抗があります。
つまり、
「売るにはもったいない」
「売るには抵抗がある」
という企業が大半なのです。
しかし、その中でも一つだけ差し迫った売却ニーズがあります。
次回はそれをお伝えしていきます。
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