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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
介護報酬の減額から学ぶ
掲載日:2015年3月30日みなさん、こんにちは。
船井総研の大嶽です。
さて、今回は先日確定しました介護報酬の減額から保育経営を
考えていきたいと思います。
2月5日の子ども・子育て会議で公定価格(案)が発表されました。
当初仮単価として出ていた「質改善前」「質改善後」を上回る
単価に改善されていたことは読者の皆様もご承知のことと思います。
特に小規模保育の公定価格は飛躍的にアップしていたことに驚きです。
当初消費税10%アップによる0.7兆円を財源にする予定でしたが、
増税は先送りとなり、質改善前に近い水準になるのではと思われて
いましたが、結局0.5兆円も確保したわけです。
国も姿勢が表れた結果だと思います。
しかし、同時に国の制度改定として「2.27%の介護報酬の引き下げ」
が決まりました。
これも非常に驚くべきニュースです。これが何を意味するのか。
今私たちはそれを考えなければならないのです。
介護保険制度がスタートしたのは2000年、そしていよいよ2015年。
介護保険制度をモデルにした子ども子育て支援新制度がスタートします。
介護業界と子育て業界の市場環境の決定的な違いは
(1)利用対象となる母数の大小
(2)近い将来における利用対象の増減
の2点です。
待機児童は大都市圏の一部地域を除いて2019年には激減し、
対象となる利用者は減少していくでしょう。
つまり新制度の給付の自然減が起こるのが子育て分野なわけです。
従って安易に介護業界と同じことが起こるとは言えませんが、
梯子を外されないとは断定できないのです。
とても大切なことです。
是非頭の片隅に入れておいてください。
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