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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
認可保育所の財務対策(1)
掲載日:2015年6月15日みなさん、こんにちは。
全国的に認可保育所の開設が進み、多様な実施主体も参入してきていることで、
認可保育所の収支、財務についてのご相談が増えています。
そこで、シリーズで、
・収支構造
・人件費の考え方
・弾力運用
・本部会計の考え方
・財務指標
などのポイントをお伝えしていきたいと思います。
今回はまず、認可保育所の基本の収支構造についてです。
認可保育所は原則社会福祉法人会計に準ずるので、
・収入
・支出
に分類され、それぞれ、
・収入
→事業活動収入、事業活動外収入、特別収入
・支出
→人件費、事業費、事務費、減価償却費、借入返済金、その他
と分かれます。
この差額が収支差額となり、繰越金となり、内部留保となります。
当然非課税ですから、原則的に支払いはありません。
(一部収益事業に対する課税はあります。)
人件費率は平均して70~72%。
低いところでは60%を下回ります。
事業費とは利用者にかかる費用を指しますが、それが10%、事務費とは施設
にかかる費用を指しますが、8~10%となります。
これらを勘案すると、収支差額率は高くて15%、平均して10%、低くて7%程度
になります。
もちろん賃貸物件活用であったり、自治体単独補助の兼ね合いもありますが、
是非一つの指標として参考にしてみてください。
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