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明日の認可保育所の経営を考える

    • ライター名:大嶽 広展
    • 会社名:株式会社 船井総合研究所
    • 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。

認可保育所の財務対策(3)

掲載日:2015年7月10日

みなさん、こんにちは。

全国的に認可保育所の開設が進み、多様な実施主体も参入してきていることで、
認可保育所の収支、財務についてのご相談が増えています。

そこで、シリーズで、

・収支構造
・人件費の考え方
・弾力運用
・本部会計の考え方
・財務指標

などのポイントをお伝えしていきたいと思います。

今回は、「弾力運用」についてです。



認可保育所を運営している方の多くはご承知のことと思いますが、
保育園には弾力運用という使途制限の緩和措置があります。


なぜこのような措置があるかと言えば、そもそも保育園の運営費
というのは、委託費であり、運営費として受け取る人件費、事業費、
事務費については、その保育園の使途となり、ほかに流用が出来ません。


しかし、ある条件を満たせば、それ以外の使途にも使えるということなのです。


弾力運用には第一~第三段階まであります。


詳細は省きますが、それぞれに必要な条件を満たすことで、以下の
緩和が成されます。


第一段階

・人件費として受け取った運営費を事業費、事務費に使える
・人件費積立金や修繕費積立金を翌年度に繰り越せる
・水道光熱費などを事業費と事務費に按分せず、事業費のみに計上できる


第二段階

・保育園の整備や修繕の経費に充当できる
・保育園の土地、建物の賃借料に充てられる
・これら経費にかかる借入金の償還に充てられる
・租税公課に充てられる


第三段階

・民改費加算を上限に法人内の子育て支援事業、社会福祉事業の施設整備、
 賃借料、借入金償還、租税公課に充てられる
・法人内の別の保育園における施設整備、賃借料、借入金償還、租税公課
 に充てられる(運営費の3ヶ月分を限度)
・上限なしで人件費積立金、設備整備積立預金


つまり、ある程度法人内で自由に使えるようになるわけです。

また、これらを踏まえて、整備計画や資金計画を作ることになります。


是非参考にしてください。
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