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- ライター名:大嶽 広展
- 会社名:株式会社 船井総合研究所
- 創業から38年間で約30,000社の経営コンサルティングを行い、業績向上のお手伝いをしてきました。現在500人の社員が約5,000社のコンサルティングに当たっています。
保育業界の常識・世間の非常識(2)キャリアアップがしづらい
掲載日:2016年9月20日みなさん、こんにちは。船井総研の大嶽です。
さて、保育園を主で運営する社会福祉法人や幼稚園を主で運営する
学校法人は全体構成上、「1法人1施設」という法人形態が多く、
その職員数も20名~30名であることが多いことから、役職の階層が
あまり存在しないという特徴を持っています。
一般的に多い階層が、
一般職員→主任→(副園長)→園長(理事長兼任)
というケースで、20~30名の組織の場合、役職者としては、
主任は多くても2~3名、副園長はいないケースもある、そして園長1名
という形で、つまりは、非常に底辺の長いピラミッド構造をしていると
いうことになります。
同じ規模の中小企業の場合でも、一般、主任、係長、課長、部長、役員、
取締役と存在しますので、この「低層型ピラミッド組織」というのは保育
業界特有の組織構造であると言えます。
これがもたらす弊害は、ご想像の通り、
「キャリアアップがしにくい」という点にあります。
幼稚園やこども園も含めた保育業界にはキャリアアップを
志向する保育士がキャリアを目指せない環境がまだまだ存在
しています。
これらを解決するためにも役職の階層化およびその階層に応じた適正な
役割分担の明確化や複数拠点展開によるポジションの設置という経営的
観点が求められるのです。
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